マラッカのセントピーター教会は、1710年にポルトガル系住民によって建設され現在まで大切に使われています。東南アジアで現存し、現役で利用されている最古のキリスト教の教会として建築学上とても重要な建物とされています。
多民族国家であるマレーシアは国の宗教(国教)がイスラム教と定められていますが、信仰の自由が認められています。
セントピーター教会は筆者がマラッカ一丁目と呼んでいる、シティホテル街の入り口に建てられていますが周囲の開発には影響を受けず、昔のままの姿で現在まで人々に愛されています。
信者の多くは、中華系マレーシア人・インド系マレーシア人です。そして初代占領統括者のポルトガル人の子孫たちが「ユーラシアン」と呼ばれる民族も多くミサに参列しています。ユーラシアたちは祖先が信仰していたキリスト教(カソリック)を守り続けています。
教会は信者によって常に清潔に保たれ、中にはいると煌びやかなステンドグラスが厳かで華麗なる輝きを放っています。今も昔も変わらない・・・マラッカらしい風景です。
ザビエル師ゆかりのセントポールチャーチ
上の写真は、セント・フランシスコ・ザビエル師ゆかりのセントポールチャーチです。丘の上の教会とも呼ばれています。
ずいぶん昔に屋根が朽ち果て、壁と床を残すだけの姿ですがここもまた、昔の姿をそのままとどめています。手前に見える白い塔は灯台です。マラッカ海峡を航行してくる交易船に港の位置を伝える重要な役割を果たしてきました。
現在は眼下が埋立地と成り変わり現役を引退していますがマラッカ海峡に残る最古の灯台のひとつといわれています。
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