セントジョーンズヒルの頂上付近には18世紀後半に、オランダ軍により建設されたマラッカ南方防衛要塞跡が今でも残されています。この史跡に昇ると、マラッカの新興埋め立て地「マラッカ・ラヤ」からマラッカ海峡が一望できます。
下の写真左の建物は囚人を収容する刑務所です。椰子のジャングルを切り開いて建設されました。この建物からおよそ150メートル先はマラッカ海峡の海岸線でした。
現在は、埋め立て都市開発により刑務所から700メートル先に海岸線があります。ホテル、大型スーパー、病院、商店、レストラン、パブ、オフィス、マンションが入り混じったマラッカでもっともにぎやかな繁華街に生まれ変わりました。刑務所の建物は建築当時そのままの姿です。
当時は、人の行き交うこともない椰子のジャングルにポツンと建てられた反省せざるを得ない立地にありましたが、現在は繁華街の一等地に建っているやかましいシャバの空気を運ぶ刑務所になってしまいました。
マラッカラヤが埋め立てられる前の写真
下の写真は独立記念公園の写真です。十字架のモニュメントが唯一当時の姿をとどめています。マラッカラヤが埋め立てられる以前の写真。
昔は、この十字架のモニュメントからすぐに海岸線でしたが、現在はマラッカ最高級ショッピングセンターのマコタパレードをはさんで600メートル沖まで埋め立てられてしまいました。マラッカ海峡の海岸線まで徒歩10分かかります。
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