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ポルトガルスクエアのシーフードレストラン(J&J Corner)

ポルトガルスクエアのシーフードレストラン(J&J Corner)

1511年、それはマラッカに住む人にとって忘れられない年です。1396年に成立したマラッカ王国がポルトガルの攻撃により115年の幕を閉じたのが1511年なのです。強大な軍事力を誇ったポルトガルでさえ次なる支配者、オランダとの戦いに敗れ1641年には国を明け渡しました。栄枯盛衰、歴史上の事実です。

さて、今回ご紹介するのはその初代侵略者「ポルトガル人」の末裔が宗教と生活習慣を守りながら現在までマラッカに住み着いている居住区「ポルトガス・スクエア」からシーフード料理をご紹介しましょう。

シーフードといえば「カニ」と連想する方も少なくないでしょう。マッドクラブと地元で呼ばれているどう猛なカニを生きたまま強力な火力で焼き上げ、マラッカでおなじみの香辛料(黒コショウ)で味付けたのが「マッドクラブ・ブラックペッパー・ソース」という料理です。ワタリガニのような甲羅を持っていますが、強靱なハサミの中にはたっぷりと肉が詰まっており、ボリューミーで味わい満点です。

マッド・クラブのスィート・アンド・サワー(甘くて酸っぱい)ソース味

同じマッドクラブを使ったチリソース仕上げの「スィート・アンド・サワー・ソース」。日本語に翻訳すると「酢ブタ」ならぬ「甘辛で酸味のあるカニ」となります。ただし!ただ単に甘酸っぱいのではなく香辛料マジックを使ったピリ辛味に仕上げられています。

写真は掲載していませんがマッドクラブ・サンバル・チリ・ソース、略称チリクラブは劇辛の頂点を極めながらも地元で一番人気の味付けもあります。

いろんなソースでの料理がオーダーできますが激辛料理が苦手な日本人にお勧めできるガーリックバター・ソース。もあります。カリッと揚がったガーリックとクリーミーなバターの風味が食欲をそそります。

ウダンとはマレー語で海老。サンバルウダンはマレー風海老チリ

ポルトガルスタイルの「サンバル・ウダン」(ピリ辛のエビチリ)

シーフードの王者といえばやっぱりエビでしょう。上の写真はサンバル・ウダン。しっかり辛口に調理されたエビチリです。地元ではブラックタイガー(養殖海老)は使いません。新鮮で大型な海エビ(体長15センチ)ほどの惜しげもなく使ったエビ好きにはたまらない逸品です。

シンプルな味付けを好む日本人からしてみれば、大きくて新鮮な天然エビなら辛香辛料で激辛の味付けをせず、塩焼きで食べたいな~という方は、お店で注文の際に「塩焼き!」とご注文していただければ納得のいくプリプリの海老塩焼きをご堪能いただけます。メニューにはないけど焼いてくれます。

ポルトガルスタイルのイカンバカール(焼き魚)

ポルトガル風「ベィクド・フィッシュ」

シーフードといったらやっぱ魚を忘れてはいけません。写真の料理に使われている魚の正体はシャカップと地元で呼ばれている白身の魚です。日本で見かける魚にたとえると「スズキ」や「アカメ」によく似ています。料理の名前はポルトガル式・ベィクド・フィッシュ。マレー語的にいえばポルチギス・イカン・バカール。

激辛辛香辛料をたっぷり載せて、銀紙で包んで蒸し焼きにします。典型的なポルトガル料理です。好みに合わせて鯛(タイ)によく似た「ジェナ」とか根魚(大型のアイナメ)「クラポゥ」を指名することもできるし、辛い味が苦手な方はチリ抜きの焼き魚や蒸し魚も注文できます。

ポルトガル料理の超激辛カレー その名もデビルカレー

さて、最後の一皿はシーフードではありません。マラッカのポルトガル料理のコレ!を最初に取り上げる方も少なくありません。名前は「デビル・カリー」。悪魔のように辛いカレー料理です。ポルトガル人の末裔ユーラシアンの家庭に代々伝わる鶏肉ベースのカレーです。

幻の「デビルカレー」

デビルカレーは、マラッカのポルトガル料理に欠かせないメニューの一つなのですが作る手間がやたらとかかり保存が効かない料理なのです。したがってレストランに行けば必ず食べられるモノではありません。運が良ければありつけますが、せっかく楽しみにして食べに行っても「今日は売り切れです」と言われる料理です。

言い替えれば「幻のポルトガル風カレー」と呼んでも宜しいかと思います。

マラッカ海峡を眺めながら堪能する ポルトガル村のシーフード料理

今回ご紹介したポルトガル料理はマラッカのポルトガル・スクエア海沿いのシーフードレストラン。マラッカ市内中心部から車で移動すること約10分。駐車場から見て手前から1.2.3・・・と続き一番奥にあるナンバー10のお店「J&J Corner」(ジェイアンドジェイ・コーナー)というお店に撮影協力していただきました。

マラッカ海峡に面したシーサイドレストラン。ポルトガル村のシーフードは安くて美味しいのが地元の評判です。マラッカに滞在される方はぜひ一度は訪れるべき場所だと思います

ポルトガルスクエアの海側にある駐車場の奥に10店舗、ゲートの中に5店舗隣りあわせで営業しています。ここを訪れる旅行者の方から「Tonyさん、どの店でもおなじでしょう?」と聞かれますが、それぞれ違います。

人気のあるお店は客引きをしていませんが、地元の人が寄りつかないお店はすごい勢いでお客さんを呼び込みしています。今回の撮影に快く応じてくれた「ジェイ&ジェイ・コーナー」さんは、客引きをしていません。

そして、写真でも説明文でもご紹介できなかった2つのメニューは、ポルトガル村にある10件を超すレストランでもお目にかかれないオリジナル料理を用意しています。

そのメニューとは、ガーリック・バター・プラウンと名付けられたプリプリの海老を使った逸品。それに地味な料理ですが「なすびのポルトガル風炒め」。ゴレン・ブリンジョーという聞き慣れないメニューですが訪ねた方はぜひトライしてください。メチャクチャ美味い!ビールにピッタリです。

ポルトガル村のシーフードレストラン(J&J Corner)の地図


ポルトガル村のシーフードレストラン Restaurant J & J Corner
Stall No.10, Medan Selera Perkampungan
Portugis, 75050 Melaka Malaysia.
Mr.Stanislaus 012-618-5082 Claudine 06-286-0937
水曜日定休 営業時間18:00~深夜0時まで


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