イスラム教徒にとって神聖なプラウ・ブサ島
- プラウ・ブサ島は南国リゾートにありがちな観光開発が発達しない。言い替えれば、自然はあるけど快適に過ごせるリゾート施設が存在しない。しかし、過去には何度もリゾート開発が行われてきたんです。
- 筆者の知る限り、プラウ・ブサ島の北東エリアにはかつて人気を博したリゾートホテルが存在しました。手入れの行き届いた9ホールのゴルフ場もあったんです。しかし、なぜか成功しませんでした。
- そして、その廃墟に中国系マレーシア人のビジネスマンが資本投下し成功しかけたことも記憶にあります。2004~2005年にかけて、平日は政府系役所に勤めるスタッフの研修が頻繁に行われていたし、週末には多くの観光客が押し寄せていたのを筆者は取材したことがあります。バンガローの増設の建築も稼働していたんですが、開発はなぜか頓挫してしまったんです。
- リゾート開発の失敗や頓挫は、神憑り的な天罰が下ったことが原因とウワサされていますが公式な見解は公表されていません。聖域をリゾートによって世俗の乱れが持ち込まれるのを好まない住民も少なくないのです。
- インド系マレーシア人にとって預言者の眠る神聖なプラウ・ブサ島にはリゾート開発よりも大切な巡礼地であることを望む人たちの声を聞き届けた神が島のリゾート化を阻止しているのかもしれません。
プラウブサ島南海岸にて