サンタクルーズ礼拝堂に伝わる受難の十字架伝説
- マラッカで Santa Cruz church (サンタクルーズ礼拝堂)の Holy Cross (ホーリークロス)と呼ばれている聖なる十字架にまつわる発見の経緯や、詳細な年代には諸説あります。その中で、もっとも多くの人が信じているとされる物語を紹介しておきましょう。
- 昔々、マラッカのクブ(Jalan Kubu Melaka)という街に、キリストを信じる貧しい女性が暮らしていました。彼女は貧困生活を送っていましたが、キリストに祈りを捧げることは欠かしませんでした。
- ある日、彼女はとある重い病に冒されてしまいましたが、医者に診てもらえなかったのはもちろん、薬を買うお金もありませんでした。
- 病にうなされる彼女は、夢をみました。その夢には、謎の老人が現れ「マリムの丘で十字架が発見されることになるだろう」と彼女に伝えたそうです。数日後、隣人の助けを借りてマリムの丘にやってきた女性の家族は、シロアリの巣が点在する丘の上で46センチの十字架を発見しました。
- この十字架のおかげでクブという街に住んでいた貧しい女性は、健康を取り戻すことが出来たのです。この実話がクブの町から周辺の村に伝わり、十字架に願いを唱えたり、祈りを捧げることで多くの人の病気や怪我、痴呆症やガン、不治の病が治ったと伝えられています。
- しかし、欲深き人間は間違いを冒すこととなります。
- 祈れば通じる「奇跡の十字架」なのに、一部の強欲なる人間が十字架の一部を削り取って身につけて「御守り」にしたり、削った木片を煎じて飲む「薬品」替わりにする輩が削り傷つけはじめたのです。
- 不治の病をも治す奇跡の十字架は、罪深き人間によって無残な姿になってしまいました。傷ついた十字架は、あわれな人間の罪を背負ったキリストの生涯にオーバーラップしてしまうのです。(涙)
- 現在、復刻されたレプリカの十字架が教会の祭壇に掲げられており、地元の信徒さん有志が交替しながら24時間警備しています。そしてミサが開催される、1年にわずか4日間のみ、開帳されます。この4日以外はチャペルに鍵がかけられ閉ざされています。
Santa Cruz Chapel Malim Church @ Malim Hillにて
ホーリークロス(聖なる十字架)が発見された10数年後の1850年、マリムの丘にSanta Cruz Chapel(サンタクルーズ礼拝堂)が建立されました。年に一度、9月14日(またはその日に最も近い日曜日)にミサが行われます。
2023年度は、9月14日(木曜日)~9月17日(日曜日)までの4日間、Santa Cruz Chapel(サンタクルーズ礼拝堂)でミサが行われます。
マレーシア国内だけではなくシンガポールおよび東南アジアの各地から巡礼者やキリスト教信者が数万人が集います。
日本人でも参列できますが、キリスト教カソリック信徒さんたちの聖なる場所ですから服装はスマートカジュアルを着用し、ミサの時間帯は静かに見学するよう心がけてください。
Feast of The Exaltation of The Holy Cross.
Holy MASS @ Santa Cruz Chapel Malim Hill, Melaka 2023
Day 1: 14/9/22, Thu @ 6:00 pm (English)
Day 2: 15/9/22, Fri @ 6:00 pm (Tamil)
Day 3: 16/9/22, Sat @ 7:30am (Bahasa)
Day 3: 16/9/22, Sat @ 6:00 pm (English)
Day 4: 17/9/22, Sun @ 7:30 am (Mandarin)
Day 4: 17/9/22, Sun @ 9:30 am (English)