マラッカ川のリバークルーズとマレーシア経済の発展について
- 2008年より定期就航してるマラッカ川のリバークルーズ。筆者が最初に乗船したのは2006年末。翌年予定されていた2007年マレーシア観光年のプレイベントに招待されクルーズを楽しんだ記憶があります。
- 船舶というのは、先が尖ったシャープて水の抵抗をしなやかな流線型でしのぐモノ。箱形のデザインはいかにもボテボテで、こんな船体で水面を走れるの?と思ったのが第一印象。
- 実際に乗船して航行すると、意外や意外。スムースに水をかき分け揺れを感じることもなくクルーズしてくれるんです。黄色いテントの日陰効果のためか航行中は涼風が暑気を払ってくれます。
- 近年のマラッカの観光アトラクションって首をかしげるモノばかり。歴史的な景観を壊すかのようなタワーや観覧車などが次々に登場。その中でもまだマシなアトラクションといえばこのマラッカリバークルーズ。
- こういうアトラクションをを楽しむ観光客を眺めているウチに筆者はマレーシアの経済について考えさせられることになった。筆者がアジアに漂泊しはじめて10年が経った。最初の国はシンガポールでした。
- 10年前のシンガポールはすでに途上国を脱皮し先進国として経済発展を遂げていました。5星の高級ホテルにもシンガポール人が出入りしている経済的に裕福な国民が多かったような記憶があります。
- 当時、ASEAN諸国と呼ばれる東南アジアの一流ホテルで利用客を見ているとその国の国民よりも圧倒的に欧米からの白人客、もしくは日本人を多く見かけました。マレーシアでもそういう印象がありました。
- タイ、インドネシア、ベトナム、ASEANには加盟していないけどネパールでも同じように自国民よりも外国人利用客が多かった。だけど10年を経てマレーシアの一流ホテルにマレーシア人が増えてきています。
- 2003年に官公庁や銀行・大手企業、学校が週休2日制を導入し始めて国内旅行者が急増してきています。MATTA(マタ)フェアと呼ばれている旅行博のおかげで海外旅行へ出かける人も急増中。
- 日本でも景気が悪くなると、旅行客が減少するなどの現象が生まれるワケですが、逆に経済が発展していくと旅行客が増えるという方程式も成り立つはずです。筆者独自の持論で裏付けはありませんが・・・。
- さて、話を元に戻します。近年マラッカに登場してくる歴史的景観をブチ壊しているアトラクションを利用して喜んでいるのは、マレーシア国民が圧倒的に多いんです。ドメスティックな観光客ばかりです。 高いタワーに登って歓声を上げてみたり、観覧車を喜んだり、マラッカ川をリバークルーズ船に乗りこみ沿道の観光客に手を振って楽しんだりしてるんです。
- 経済が発展を遂げ、国民が裕福になり旅行客が増える。その昔、デパートの屋上にあったショボイ観覧車や遊園地で遊んだ記憶がある。いま振り返ると恥ずかしい記憶だが、あの頃確かに、楽しかった♪
マラッカ川にて