幸せを運ぶゴング♪ ビラセントーサにて
- マラッカの市内中心部にあるマレー人の生活する「カンポン・モルテン」という集落があります。この中の一軒がマレー人民族博物館(私立)として一般に公開されています。その名はヴィラ・セントーサ。
- このサイトでも度々紹介していますが、今回はこの屋敷に代々伝わる「ゴング」(マレー式「鐘」)について心あたたまるお話しを紹介しましょう。話を聞かせてくれたのは上の写真でゴングを叩いている館長さん。
- その1。約3年前ペナンから駆けつけた女性が門をたたきました。館長さんが話を聞いてみると、彼女は優しいご主人とペナンで生活しているごく普通の主婦。結婚して5年目、子供に恵まれずに悩んでいたそうです。
- 知人から「願いを叶えるゴングがマラッカにある」と伝え聞き、着の身着のままでたったひとりでクルマを運転しマラッカまで。(東京~大阪以上の距離があります)館長さんの見守る前でゴングを3回叩いたそうです。
- それから2年後の昨年、ペナンからの奥さんが再び来館。彼女はかわいいオトコの赤ちゃんを連れてきました。今回はご主人が運転し、親子3人で館長さんへお礼と誕生の報告に来たそうです。(^_^)v
- その2。約7年前シンガポールからやってきた華人の実業家。彼の経営する会社は倒産寸前。奥さんのススメで気分転換にマラッカへ旅行。偶然乗ったトライショーの運転手がこの博物館へ連れてきたそうです。
- 館長から「幸せを運ぶゴング」の説明を聞き、心を落ち着けて願いをこめて3回叩いて、シンガポールへ戻ったそうです。それからわずか8ヶ月後、多額の寄付金の申し出が館長に届きました。
- いうまでもなく、このシンガポールの実業家は傾いていた会社の経営を見事立て直したのです。親類も引き連れてマラッカへのお礼参りを敢行し、この私立博物館に多額の寄付を届けたそうです。
- テレビとか電話のなかった頃、ゴングは家族や近隣の人々と連絡しあう道具でした。食事の用意ができたとか、めでたい祝宴の始まりを告げるばかりではなく緊急連絡「SOS」にも使われていました。
- この博物館に伝わるゴングは推定200年以上も前から使われていた由緒ある「鐘」です。人々の願いを叶えたり、勇気を与えてくれる「幸せを運ぶゴング」。アナタも願いをこめて3回叩けばご利益があるかも・・・
- 2012年追記:入場料代わりの寄付について、ひとり10リンギ要求されることがあるそうです。また、女性の入場者に関して、カラダを触るなどのセクハラ疑惑(複数の読者からの情報)も浮上しています。特にひとり旅の女性は立ち寄るべきでない観光施設です。ご訪問の際は、ご注意ください。
幸せを運ぶゴング♪ ビラセントーサにて