マラッカの屋根と青空 鄭和記念博物館の屋上にて
- 1405年南京から出航した大艦隊を率いて遠くアフリカ大陸まで到達した明の海軍大将「鄭和」(中国読み:チェンホー)の偉業を展示している「鄭和記念博物館」。
- 時は明王朝、皇帝「永楽帝」に提督という地位と全権を与えられた鄭和の大船団は62隻で編成され、総乗組員は2万8500名。旗艦は「宝船」と名付けられ船体の長さ150m、幅62m、9本マスト、当時史上最大の巨大帆船だった。
- アフリカ大陸までの遠洋航海を達成する航海術(羅針盤や六分儀)を確立し、海図を作成しながら鄭和の船隊は未知の海を進みました。当時のヨーロッパでは天動説が信じられていた時代に最先端の技術と勇気で航路を開拓したのだ。
- 寄港した国や地域では圧倒的な武力で侵略的行為を行うことなく友好親善(朝貢交易)を目的に、農業・漁業・陶芸などを指導する平和使節団だった。マラッカにも鄭和の足跡や偉業の数々が残されている。
- 鄭和博物館のロケーションは、600年前マラッカに寄港した彼らが実際に利用した官廟(駐在所兼宿舎兼倉庫)の跡地が選ばれた。博物館は鄭和艦隊、旗艦「宝船」の船舶構造をモチーフに設計された。
- 一階に当たる部分は船倉(倉庫・貯蔵庫)、二階には居住区(食堂や医務室、寝室)そして三階は航海を指揮する艦橋デッキと貴賓室、屋上には見張り台が展示されている。
- 博物館周辺にはマラッカのチャイナタウン名物である二階建てショップハウス群が残っている。博物館の屋上に登ると旧市街がズラリと一望でき、まるで巨大な帆船に乗ってるような感覚に陥いってしまう。
マラッカの「鄭和記念博物館」の屋上にて