中国の国外では世界最大級の中国人墓地 マラッカ市内の丘陵地帯にあるブキッチナ Bukit China
- 世界最多の人口13億人を誇る中国。華僑と呼ばれる、中国からの移民を受け入れてきたマレーシア。マラッカにも多くの中国系の住民が暮らしている。マレー語でオラン・チナ(中国人)と呼ばれている。
- 中華系民族のマラッカ移民の歴史はかなり古い。マラッカ王朝が成立した後、鄭和の率いる明の王朝からハン・リーポーと呼ばれるお姫様がマラッカ王家に嫁いできた。昔の国際政略結婚だった。
- お妃さまの従者として600名の家来が初めての中国系住民となった。国王は、ブキッチナと呼ぶことになる丘陵地を中国人居住区として割譲した。ブキッチナはマレー語で「中国人の丘」を意味する。
- マラッカ王朝、ポルトガル植民地支配、オランダ、イギリスと領主が替わってもブキッチナは中国系住民のサンクチュアリとして護られてきた。21世紀の現在、中国の国外では最大の中国人墓地となっている。
- Jalan Munshi Abdullah(ジャラン・ムンシアブドーラ通り)からブキッ・チナにアクセスすると麓の角に、サンポートン仏教寺院(三宝洞)があるので観光のため立ち寄っておこう。
- ブキッチナの丘陵地帯は早朝や日没時に太極拳とかジョギングを楽しむ地元のアスリートが集まるが、その時間帯以外は人通りがない。こういう時間帯に女性の一人歩きを狙った性犯罪がたまに新聞に載っている。女子ひとり旅の方は、ブキッチナの丘には登らないことを推奨しておきたい。
エンペラーホテルから望むブキッチナ