中国山東省文化使節団ご一行さまと「虎の絵」
- 中国(山東省)から文化使節団がやってきました。絵師、書家など文化的なニオイのする芸術家の先生たちが作品を携えマレーシア縦断のキャラバンを組み、主要各都市で展示即売を積極的に展開中。
- 海南会館、福建会館、潮州会館など中国各地の出身者たちの集会所が並んでいるジョンカーストリート。中国文化使節団ご一行は海南(ハイナム)会館の特別展示場に荷をほどき展示会を開催しました。
- 水墨画、艶やかな朱をまとった植物画、美人画などの絵画。漢詩の掛け軸やありがたい啓蒙的な書家の作品など中国的な美術品がズラリ。筆者の目に飛び込んで焼き付いたのは「虎」の水彩画。
- 一本ずつ毛並みを書き入れた虎の縞模様。獲物を見つけてキラリと光る目。今にも飛び出てきそうな躍動感ある虎の絵です。迫力あるけど、なんだか愛嬌たっぷりでかわいく見えてくるのも魅力のひとつです。
- この作品を持ち込んだのは、楊文田画伯。1945年生に山東省陽谷県で生まれた楊画伯は、山東省民族書画院の副院長、中国書法芸術研究院の理事を務める書家が本業だそうです。
- 写真では紹介できていませんが、彼の隷書体と草書をミックスした独特なオリジナル書体は、躍動感あふれる「書作品」です。漢詩の読み方はわかりませんが、作者の意図する意味は伝わってきました。(^^;)
- 今回マレーシアにやってきた文化使節団ご一行の作品には、中国共産党や毛沢東氏をイメージさせるプロバガンダ的な政治意図を感じました。政府の方針なのか?芸術家が政治に迎合した処世術なのか?
- 筆者はこうした政府の意図を批評することには興味がありません。そんなことより文化大革命を乗り越え、世界に通用する芸術家が21世紀の現在、評価を得ていることに感動を覚えます。今後の活躍を期待!
マラッカの海南会館特別展示場にて