マラッカ海峡に出没する海賊。しかし、マラッカ近郊海域に海賊は出没しない
- 海の難所として知られているマラッカ海峡。航路が狭い、行き交う大型船舶が多い、出没する海賊には武器を装備しない民間商船にはなすすべもない。だけど、マラッカ近郊海域には海賊が出没しないのです。
- 「マラッカ海峡で海賊に襲われた」とニュースになりますが、その出没エリアはスマトラの島南端海域とか逆に北端海域エリアなんです。いずれも名前はマラッカ海峡ですが、マラッカ近郊ではないのです。
- ご存じのようにマラッカ海峡は、石油を輸入に頼る日本にとって重要な海路であり日本で消費される石油の2/3は、中東からマラッカ海峡を通過して日本に運ばれているのです。風の強い日ならマラッカの街からでも海峡沖合にタンカーの船団を見ることができます。
- 座礁事故や危険から船舶を守るため、マレー半島沖合15キロに国際航路を定めています。重要な海路なので、日本財団(旧:日本船舶振興会)さんが私財でマラッカ海峡の航路をメンテナンスしているそうです。 こうしたおかげで海賊もマラッカ近海では捕まる確率が高すぎて敬遠しているのです。
- この写真は、マラッカ海峡の海上で撮影した貴重な一枚です。インドネシアのドゥマイからマラッカに向かう高速艇は大型船を縫うように避けながら一気に横断。衝突すれば木っ端みじん間違いなし。
マラッカの沖合、約15キロのマラッカ海峡航路上にて