その昔、異国で日本人に教えてもらった「はりがね細工」
- マラッカのチャイナタウン「ジョンカーストリート」に出没する「針がね細工」の屋台。その昔、1970年代に日本でも流行していたそうです。年輩のオヤジさんや姐御さんなら「あぁ、見たことある」と懐かしむ方もチラホラ。
- 名前を申し込み用紙に記入すれば、特製のはりがね(メチャクチャ硬い)をいとも簡単に曲げながらアルファベッドを綴っていきます。世界にひとつしかないオリジナルのブローチになったり、携帯ストラップに変身。
- この針金細工屋台の職人さんの名はMr.ウィリアム。その昔、彼はヨーロッパをバックパッカーとして放浪した経験を持っています。マラッカでは「元祖パッカー」のウィリアムとして名が売れているそうだ。
- 弟のパトリック氏と二人でヨーロッパの街で絵を描いてTシャツにプリントして売ったりしながら生活費を捻出し、放浪していたそうです。
- ある日スイスのチューリッヒで路上販売していると・・・、隣で東洋人の若者が針がねでネームブローチを作っているのを発見。クルクルと針がねを器用に曲げながら、お客さんの名前をブローチに加工しているんです。
- オリジナリティの高い商品はスイス人に大人気。ウィリアム氏は、さっそく弟子入りして作り方を勉強させてもらったそうです。師匠となった東洋人の名は「Mr.Oki」。「おき」さん(もしくは、あおきさん)は日本人。
- 40年以上前に師匠に教えてもらった針金細工の技術を生かしてマラッカで生計をたてている、ハリガネ細工のウイリアム氏。その昔、日本人から教わった「技」が今でもマラッカで生きているんです。
マラッカのジョンカーストリートにて