マラッカ名物タンドリー「パクプトラ」の二代目シェフ
- 満員御礼が毎日続くタンドリーチキンのお店「パクプトラ」(Pak Putra)。アジアで一番美味いタンドリーチキン店としてお客さまの支持を得ているのだが、その料理人は過酷すぎる仕事なのでR。
- クソ暑い真夏の気候に加え、タンドリー釜の火力はハンパなく熱い。シロウトさんなら1メートル離れても肌が焼けそうな熱気に驚きを隠せない。その極アツの釜に右手でナンを貼り付けて焼くのだ。
- 料理人の右手の体毛はすべて焼き切れており、左右の腕を比べてみると一目瞭然。右手だけは脱毛処理したようにスベスベしている。焼き上がったナンは特殊な鉄の棒を使って取り出す。
- ナンをタンドリー釜で焼く際に、右手を左回転させペタンと貼り付ける作業を繰り返すため、右手首、そして右腕の肘に負担がかかる。変化球を投げる投手と同じく野球肘のような症状に見舞われる。
- 料理人と英語で会話すると「テニスエルボー」という単語を使うので、野球肘と同じような関節の病気だと思う。初代オーナーシェフはこのテニスエルボーが悪化し、二代目の料理人にバトンタッチした。
- 二代目のシェフは、パクプトラ創業期からのスタッフで初代の味を受け継いでいる。ただし、この二代目さんも肘が痛いと嘆きはじめている。後継者の三代目養成計画も進行中だ。
マラッカのコタ・ラクサマナにあるパクプトラにて