ジョンカーストリートの光と影、栄枯盛衰の長期予想 |
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海外旅行が高嶺の花だったその昔、日本の温泉地に新婚旅行客をはじめ多くの観光客を誘致していた有名観光地。黙っていてもお客さんが来るので、値段は付け放題の慢心経営。 |
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海外旅行が安価になり、こうした温泉地に一泊二日する予算で、安近短のアジアの旅なら三泊四日を楽しむことができる時代がやってきた。いつのまにか、有名だったはずの温泉地にお客さんがいなくなった。 |
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21世紀初頭のマラッカには、国内およびアジア近隣諸国の観光ブームと世界遺産登録の恩恵が降って沸いたようにして観光客が押し寄せてきている。ありがたい話だが栄枯盛衰を忘れちゃならない。 |
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ジョンカーストリートの賑わいも、近年まことに活発化してきている。週末の混雑ピーク時にはまっすぐ歩くことができないほどの繁盛ぶりだ。しかし、水面下で問題も噴出しそうな気配がある。 |
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駐車場の問題、公衆トイレの問題、生活道路を寸断してしまう過激な渋滞状況。いずれも観光客に不快な印象を記憶させてしまっている。今はまだイイ、たぶん来年も問題ない。 |
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しかし10年後、20年後のマラッカはまだ観光客が押し寄せる人気の観光地として存続できるか?筆者の長期予想では今のままではマラッカの観光地としての魅力は過去のモノに成り下がる気がする。 |
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マレーシア南北高速からマラッカ歴史史跡エリアの周辺までのハイウェーの実現。巨大な駐車場を完備させ、観光客は公共交通機関で旧市街へ乗り込む。マラッカ空港には国際線も就航させる。 |
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こうした交通インフラを大規模に展開するのが第一歩。歴史史跡の美観エリアには厳しい建築基準を整備し直して、モダンな遊戯施設などが見えない街づくりを徹底させる。 |
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ライトアップもその道の専門家に再度依頼して、夜景も一新。マラッカ川の浄化はもちろん、マラッカ海峡に隣接する海岸線を白砂のビーチに生まれ変わらせる。南国のリゾートとしても魅力ある地帯なのだ。 |
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観光客にとって便利で、安心で、楽しくて美観に優れたマレーシアの古都としてマラッカの旧市街を整備することなく保つことにより歴史を感じさせる100年後も魅力のある観光スポットであってほしい。 |
ジョンカーストリートにて |